ちょこチップス

お気楽CHOKKOさんののほほんな毎日

お正月の味

さてさて、もうすぐお正月。

お正月といえば『お節』ですが

最近は、伝統的な所謂お節から、デパ地下やスーパーで

予約購入する(通販も含む)派手なお節が主流となりつつ

ように見受けられますが、

なんかな〜、おめでたくて、美味しそうで、豪華ではあるのだけど

なんか、あたしに言わせると

どんどん『お節料理』から逸脱して

ただのパーティー料理になってきてるような気がするんよね〜

 

■懐かしい子供の頃のお正月の朝 といえば

 

懐かしい懐かしいあたしの子供の頃のお正月の朝

もう50年以上の遠い昔の記憶…

まずはお雑煮 うちは関西、それも京都系の人たちなので

もちろん白味噌仕立て。大根と人参の具に丸餅

男の子は赤い漆塗りのお椀、女の子は黒漆の碗で供されました。

特に男の子は頭芋(里芋の親芋)が入りますので

一際大きな塗り碗で。

湯気たつお椀の中に汁が見えないほどの大きな頭芋

『頭に立つように』との願いを込めてのものですが、

形だけ食べるもので、すぐお椀から出してしまいます。

そして、磨きごぼう(うちは何故か酢ごぼうでしたけど)、艶やかな黒豆

甘いごまめの三徳

そして、芋棒こと、里芋と棒だらのたいたん。

この芋棒 あたし大好物なんですが、乾燥棒だらもだんだん売られなくなってきて

もう戻してある棒だらのぶつ切りとかになってきて

それもあんましコンスタントに仕入れられなくなって、

そもそもがすごく手間暇かかる料理なんで

だんだん廃れてきたのが、残念です。

芋棒は京都の味なのか、大阪出身の嫁様はうちに嫁ぐまでは

馴染みがなかった様子(ちなみに嫁のご両親は滋賀県人)

お惣菜で(お節として)売ってるには売ってますが

高いし、味付けが馴染まへん。(棒だらの戻し具合もイマイチ)

芋棒 といえば京都円山公園にその名も『いもぼう』と云う

専門店があるのですが、すんげー高級料理。

でも一度プロの味と言うのも味わってみたい。

そして、お楽しみ『数の子

程よく塩抜きした一本羽の数の子を上品な薄口の出汁に漬け込んで

元旦に頂く1番のお節のご馳走。

そして赤こんにゃくのたいたんや、紅白のなます。

昆布の煮しめや、高野豆腐の煮しめ

晦日、祖母や母が火鉢や石油ストーブで

大きな鍋で煮しめや、黒豆をぐつぐつ煮ていた光景も

懐かしく思い出されます。

あと色々あった気がするけど、もう遠い記憶の彼方…

そして、お屠蘇

お屠蘇はいまだにあたしの好物で、今日も酒と味醂

仕込んできました。

ふた瓶作って(妹夫婦がくるんで)、一つはサンドラッグさんで

購入した屠蘇散で、もひとつは樫原神宮から頂いたもので

作りましたが、今年のはちょぅっと甘み(味醂)が足りなかったかも

まあ、元旦飲んでみてのお楽しみ です。

あたしはお酒は大好きですが、日本酒がからきしダメなんで

年に数回しか飲まなくて、それも新年の御神酒とこのお屠蘇のみ

それも昨今、コロナの影響で、神社の御神酒供与が無くなってるのもあり

貴重な日本酒なのです。

そして、食後は『大福』で一息。

大福茶 は神社、特に天神様で供与される、梅干し、むすび昆布を

お茶の中にいれて飲む、新年の特別茶なのですが

これも既製品の梅昆布茶になり、それもしなくなり

これまた、遠い昔のお味になりました。

と まぁこんなのが懐かしいあたしの子供の頃のお節

今のようにスーパーにお惣菜やなんかが溢れていて

コンビニやネットでなんでも揃う(お節と称するオードブル)時代と違い

定番の、伝統的な、それでいてお正月限定のもの を食べる

それがお節でした。

料理といえば、基本手作りだったあの時代、作り置きして日持ちもする

お節は、三が日主婦が楽するものでもあったと聞きます。

 

お節嫌いや!1日でええわ いつものでええ

 

とはうちの嫁様のセリフ

う〜ん 嫁様はおじいさんお婆さんと同居したことがなくて

あんましちゃんとしたお正月料理を食べてこなかったでしょうね

確かに、お節、茶色くて冷えてて、美味しくない のかもしれませんが

(あたしは好きですが)

そのせいで、うちも昨今はスーパーのお惣菜系やオードブル系

(ハムとかチキンロールとかムースとか〜)ばっかになってきて。

今のオードブルに成り果てたお取り寄せお節 も悪くはないですけど

それと共に、伝統的なお節があってほしいなと願う今日この頃です。

嫁様は(息子も)お節なんかいらない〜と言うんですが

ものが溢れている、今だからこそ

お正月限定のものを食べることに意義がある と

あたしゃ思うんですがねぇ。

いつも食べられるもの食べたって

お正月らしくないもん。

 

うちは父親が結構料理する方なので、お節もよく作ってたので

今のうちに作り方教えてもらおうかなぁ

今はまだお裾分けしてもらえるけど

もう限界だろし(歳が…)

 

あ、そうそう、もう一つ。お正月には『鮒寿司』を出して食べるのが

定番でしたね。

鮒寿司 あたしの子供の頃は家庭で漬けるのが当たり前で、

元論 各家庭で各々味が違ったものです

お正月ですから、親戚(うちは多かった)に年始挨拶に行って

およばれすることがありましたが、家庭により

浅漬けのところ、古漬けのところ

いろいろな味が味わえました。

 

最近では万人向きに麹付風味の鮒寿司が出回ってるようで

以前、息子っちが有名な鮒寿司専門店で買ってきた鮒寿司

麹漬けで、なんと言うのか、奈良漬風味の鮒寿司 と言う感じで

あたしに言わすと、鮒寿司〜とはちと違うかなぁな感じでした。

 

鮒寿司というと、よくテレビでゲテモノ扱いされたり、

罰ゲームに使われたりするけど

ちゃんとした、ちゃんと作った鮒寿司

異臭はしないし(匂いがしないと言う意味ではなく)

食べて、おえっ とくるような食べ物でもありまへん。

そうなるの(腐敗臭、変な味する)のはちゃんと管理されていない

それこそ『魚の腐った』ものになってる可能性があるんすよね。

あたしは、間近で鮒寿司を作る工程をずっと見てきましたから

鮒寿司作りの大変さ、困難さをよく知ってるので

昨今の鮒寿司をバカにするブームには心底腹立てています。

湖国の伝統料理鮒寿司 いつまでも伝承されていくのを願ってます。

 

さて、

今度のお節はどんなのが食べられるのか

楽しみであり、心配であり。