ちょこチップス

お気楽CHOKKOさんののほほんな毎日

マリア・マンテガッツァ完結!

こんちわ!CHOKKOです

少し前に述べましたように

滝沢聖峰さんの

『女流飛行士マリア・マンテガッツァの冒険』が

第8巻をもって完結となりました。

2015年から足掛け八年間に及ぶ連載

滝沢先生 ご苦労様でした。

 

■マリア〜のざっとしたあらすじ的なもの

さて、マリアマンテガッツァの冒険 の

ざっくりとしたあらすじですが

時は一次大戦が終わった1920年代

飛行機もまだまだ黎明期の複葉機の時代

そうですね、アニメで言うと

紅の豚』のあの時代になるのかな??

ローマのガレリオ航空 という弱小の航空会社に属する

マリア・マンテガッツァ という

赤毛のイタリアとイギリスのハーフ女性の物語。

当初は荷物だったり人だったり運んでいたマリアですが

ソ連のスパイで後、英国情報部諜報部員となる

アレクセイと知り合ってからは

マリアの叔父が英国情報部のお偉いさんであり、

またマリアの父が情報部の諜報部員であったことから

数々の危険な目や、時代を動かす事件や、人物と会ったりする

冒険譚 です。

 

■滝沢先生 チャレンジしましたなぁ

さて、滝沢聖峰先生 というと

二次大戦時の戦記物漫画 というイメージが強いんですが

このマリアシリーズはそれと一線を画した

一次大戦後の世界 しかも女性が主人公で

戦記物ではない冒険譚 という新基軸

飛行機も複葉機で、時代背景も20年代〜30年代という

戦争と戦争の間の、束の間の平和の時代

ということで、先生自身もおっしゃってましたが

かなりご苦労なさった様子。

編集部の無茶振り具合がヒシヒシと伝わって来ました。(笑)

 

■そもそもこの時代、そして複葉機

1920年代〜というと、日本で言うと大正あたりなんでしょうか?

明治の混乱も収まり、スペイン風邪も一時大戦と共にようやく収束、

来たる二次大戦までの束の間の平和の時代

銀座にモボモガ達が繰り出していた、

儚い春の夜の夢のような時代です。

欧米ではベルエポックから大戦を挟んで

エコール・ド・パリなんかが花開いた

開きつつあった時代。

そして、複葉機

滝沢先生お得意の二次大戦モノでも複葉機が出なかったわけではなく

例えば、満州事変とか辺りの戦闘機とか

零式水偵とか描かれてたと思うんですが、

それ以前の複葉機に関しては

ご自分でも『暗いので』とおっしゃっていたので

大分苦労されたんだと思います。

(それ以外の文物でも)

 

あたしも、この時代(一次大戦)の複葉機というと

英国のソッピースキャメルとか、レッドバロンで有名な

独軍のフォカーD機位、

あとはのちの時代になるのかな

英軍のソードフィッシュ雷撃機くらいしか知りません。

ソッピースとフォッカーは小学生の頃プラモ作った覚えがありますが

張線っていうんのかな?翼を引っ張るワイヤが面倒くさくて

省略したのと、何か失敗して、上の翼を胴体に直接接着してもた事を

覚えています。

 

■最初はねぇ

さて、このマリアとの出会い。自力で行ったのか、友人に勧められたのか

今となれば定かでは無いんすよね。

でも、中身を見られないでしょこのごろ。

冒険なんかしないあたしのことだから、友人の勧めだったんだと

思うんですが(滝沢先生自体は以前からファン)

なんかね〜ヒロイン(マリア)の造形がしっくりこなくて

なんかとっつきにくかったのを覚えています。

滝沢先生といえばやはり戦記物で、当然主人公は男性でしたんで

ヒロインがメイン というのが馴染まなかったのと、

(失礼ながら)先生自身も、かなりとまどつて創作されていたのでは…と

思うんですよね。

当時、あたし友人に

「いいんだけど」なんかなぁ

「女性が魅力的では無いのかなぁ」

なんて失礼千万なことほざいた覚えもあります。

勿論、今はもう慣れた(失礼)んもありますし、滝沢先生も

描き慣れたというのもあるのでしょうけど、全然気にならなくなりました。

 

■女流飛行家

マリアは女流飛行士 と言うことですが、今でこそ女性の運転士や飛行士

軍人、はたまた宇宙飛行士(アストロノーツ)なんて当たり前 の時代ですが

1920〜1930年代と言うのは、まだまだ女性の社会進出自体が

難しい時代。

(日本に限らず欧米でも)

独立独歩で(と言ってもマリアは会社員)。自立していくのは大変だった時代。

あたしも不勉強で、女流飛行士 というと

アメリア・イアハートくらいしか知らないし

そのアメリアもふくやまけいこ先生の作品で知った位ですが

マリアのように奔放に生きていくのはそれなりに苦労も多かったんだろうなと

思うあたし。

 

■作品の話に戻りますが

当初、お客や荷物を運んんでたマリアもアレクセイと関わるようになってから

英国諜報部がらみのお話が多くなって、なんかスパイものみたいな

ストーリーが多くなりました。

でも、そんなのでも飛行機と絡ませてくるあたり、さすがは

滝沢先生!

でも欲を言えば、もう少しスパイがらみではない

お話も増やして欲しかったかなぁ??

中盤からマリアもほとんど諜報部員みたいになってたし…。

マリアの探している失踪している(事になってる)諜報部員の父親との

ニアミスや、史実の実在の人が出てくる辺りは

ちょっとクスリと笑えて楽しめましたけどね♪

また、最初敵役と言うか、いじめ役の

ヴァネッサと段々仲良くなっていく辺りの話運びも好きでした。

最初憎たらしかったヴァネッサが段々可愛げが出てきて(笑)

最終巻で無事に幸せになれてよかったよかった♪

 

■飛行機とあたし

さて飛行機 と言うとあたしCHOKKOも割と身近にありまして、

昔 小学生の頃 日曜毎に(多分)空に下駄ばきが飛んでおりまして、

そのスピーカががなる宣伝で目を覚ましたものでした。

下駄ばき ミリオタの方ならわかるかもですが

所謂 水上飛行機 です

アニメで言うと『紅の豚』でポルコロッソが乗ってるのが

飛行艇)、でフィオ でしたっけ?を取り合う

空賊団の用心棒カーチスの乗ってたフロートの付いた飛行機

あれが下駄ばき事水上飛行機です。

そう言うのがですね、あたしの子供の頃は

うちの家の上の空を飛び回っとりました。

遊覧飛行機 です。

いつも宣伝のスピーカはうるさいですが、空をトンビのように

飛び回るその飛行機に乗りたくてね

いつか、親に母親にせがんで乗せてもらうことにしたんです。

当時 今の浜大津の港にあった『京阪レークセンター』という

レジャー施設の片隅に発着場がありまして、母親とある日曜

乗りに行ったんですよ

プレハブだったか、質素な事務所の前に

水上機が停まってて、事務所の人たちに搭乗を申し込んだんですが

『人数が集まらないと飛ばないよ』と言われました

そうですねぇ 多分客が4人位揃わないと飛ばない と言う事だったんだと

思います。

水上機はどんなだったか、あんまし覚えてないんですが

エアロスバル(セスナ機)くらいの大きさだったと思います。

フロートがついている、高翼式の飛行機てのは覚えてます。

今ならデジカメかスマホで飛行機だけでも写真とっておくところ

だったんでしょうけど、

今の若い人は分からないかもですが

昔 カメラのフィルムって高価で、

おいそれと撮れるものではなかったんですよ。

だもんでね記録がなくて、

セスナみたいな形だったのかどうだったのか

小学高学年に貰った大津の歴史の本『湖都大津』と言う本には

丸カウルのデハビランドビーバーみたいな機体が写っていたんで

ひょっとするとそれだったのか…。今となっては記憶の彼方。

結局事務所の人(ひょっとするとパイロット?)の人たちから

人数集まるまで待つか?とか言われて

いつになるやら分からへんしな〜

と言うことで、仕方なく、またの日にしようと言うことで

その日は浜大津港巡りの観光船に乗って帰ったんです が。

程なくして遊覧飛行は廃止になりましてね、とうとう乗れず仕舞い。

あたしの(しまったエピソード)のトップクラスとして

未だ君臨しています。

で、ずっとずっと時は巡り、いつだったか

割と最近のこと。県が再び遊覧飛行をする計画を立てた時がありまして

その実験で水上機浜大津の沖合を離発着するところに

息子っちが偶然でくわした事がありました。

いつの日か、あたしが生きてる間に

琵琶湖から再び水上機が舞い上がる時が来たら

今度こそ、乗り遅れないようにしたいと思ってます。

 

■だいぶ話がそれましたね(笑)

脱線しました(笑)

束の間の平和の中、幾つものトラブルやイベントごとに巻き込まれながら

マリアは飛んで行きます

一次大戦後から二次大戦直前へと至るおおよそ10年ですかね

マリアって幾つなんだろう(笑)

大戦中 英国空軍の戦技教官みたいなのしてたとか言ってるので

18位からとしても最終二十代後半〜三十路くらいでしょうか。

戦記物 ではないと言うことで滝沢先生もなかなか苦労なさったと

思います。(偉そうに)

ストーリ作るときに

バトル物とかは結末まで持っていくのって割とやりやすいんですよ

でも、日常ものってなかなかストーリ繰るのって大変なんです

ましてや飛行機(メカ)を絡めて となると。

(個人的な見解です)

飛行機のあるマリアの日常 なかなか苦労なさったのではと邪推しております

ま そのお陰であたしら読者は楽しませてもらえました

それも、二次大戦機でもなく、SF機やジェットでもなく

いわばマイナーでニッチなジャンルですからね〜

また、束の間の平和を味わいながら、段々と世の中が

『次の戦争』へと突き進んでいくその儚さがまたよかったなぁ。

後書きで滝沢先生は『この作品は色々勉強しながら描かせてもらった』と

おっしゃってましたが、そのお陰であたしも勉強させて貰いました(笑)

当時の世界情勢や社会情勢

はたまた、『なぜ当時の飛行機が二枚翼だったのか』とか

 

そう云えば関係ないですけど

小学校の頃 かな?

自転車泥棒』と言う映画を見た(見せられた)のを思い出しました

あれも、この時代なのかな?世界恐慌の頃かな?

失業した父親が、ポスタ貼りの仕事にやっと就けて、そのために

自転車を手に入れるんだけど

それを盗まれてしまい、息子と自転車探しに出る って筋書きだったか。

その中で、父親が息子にランチを食べさせるシーンがあって

確か記憶ではサンドイッチみたいなものとハンバーグのようなもの

で、息子がハンバーグみたいなのを食べると

ビロ〜んとなんか、ハンバーグから出てくる

それが当時なんだかわかんなくて、チューイングガムみたいに見えてたんだけど

今考えると、ありゃチーズだったのでは?? と最近(今頃)

はたと気がついたあたし(笑)

 

■また脱線

ともかく、マリアマンテガッツァ 楽しませてもらいました。

戦記物もいいけど、こう言う冒険もの(冒険ではないかも)も

またいいなと。

正直、マリアがアレクセイみたいな男とくっつくのんは

いかがなもんかなぁ と思うんですが

(マリアにはもっといい男が合いそうな)

でも同時期に読んでいた

大砲とスタンプ』がちぃと殺伐な感じだったのもあって

なんか憩いの場になってよかったです。

 

八年間本当にありがとうございました滝沢先生

また次作品も楽しみにしております。

 

そうだ、鶴田先生の『冒険エレキテ島』も

複葉機と女の子の冒険譚だけんど いつ次作読めんにゃろ。

他人の事言えへんけどね(笑)

 

また 楽しい作品に巡り会えますように。

 

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『女流飛行士マリア・マンテガッツァの冒険』

1〜8巻 小学館ビックコミックオリジナル

滝沢聖峰 著

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