新緑が目に鮮やかな季節になって来ました。
山や木々の葉が輝くように若葉を芽吹かせていて、
ホントに眩しいですね。
■いよいよ平成の終焉
さて、30有余年続いた平成の世も、残すところ後1日余り、
皆さんの歩んだ平成は、如何な時代でしたか?
平成天皇が仰っていたように、
「戦争のないまま、終えることが出来た」事は
幸せなことだったと、思います。
戦後生まれのあたしが思うくらいですから、
戦争を体験された方々の胸中や、如何ばかりかと
思います。
一方、二度の大震災を始めとする数々の地震被害や、激甚化する
台風被害に翻弄された30年でもあったと思います。
あたし的には、世の中の変化を実感し続けた30有余年だったかと
思いますね、技術的な事も、人の心も、世の中も
目まぐるしく変わったなと思っています。
■お祭り騒ぎ
でも、昭和から平成に変わる時の、あの世の中の陰鬱な雰囲気、
歌舞音曲禁止の色を失った街の風景を知っている世代から
なにやら、晴れがましく、おめでたいですよね。
あの時、あたしも腕に喪章をつけて、一週間
店に立ちました(当時はショップの店員)…。
それに比べると
まるで「年末年始が二回あるようだなぁ」と
思ったもので、嫁様にそう云ったら
「へっ」と鼻で笑い飛ばされました…。
…ふぅ…なんて情緒のない…
■情緒がない…と云えば
数年前、あれは水木しげる先生がお亡くなりになった年でしたか、
見知った「昭和の人」がどんどんいなくなって寂しくて
友人と、『昭和は遠くなりにけり』だよねと
云っていたんですが、飲み会の席で有るお方が
「僕はそうは思えない、僕は毎日を如何に仕事を得るか
いかにもうけるか考えてるからそうは考えていられない」
と云いだしたので、
「それは、あたしのようなサラリーマンみたいに、気楽な事はゆうてられんと
云うことでしょ?そういうことじゃなくてね、サラリーマンも時間に追われたりして〈時短ね)いろいろだけさ、そこじゃなくて」
と情緒の話をしてるんですよ と云おうとしたら
「それは当たり前や!」
と激高されて、辟易しました。
結局、情緒の分からない人とは、情緒の話は出来ないすね。
例えば、楽しんで登山して、ああこんなに登って来たのか~と感概に耽ってる人に
「さっさと登らんと、頂上に時間までに着けへんで」
と怒鳴りつける人みたいなもんで、論点が全然違うよね。
あたしはそう云う事を説明しようとしたんですが、聞く耳持たん状態なんで
酒がまずくなるもの嫌だし、その話はやめにしました。
■それでもあたしは思う
それでも、あたしは今に至り、ふと振り返って思います
青春(少し遅い青春ですが)を過ごし、家庭を持ち、冒頓ながら
ただひたすら歩んできたこの平成の三十年、
そしてその向こうに霞む、懐かしい昭和の世
~降る雪や、昭和は遠くなりにけり~
原文は~明治は遠く~ですが
かつて、去りゆく明治に寄せたこの詩になぞらえて、
来たるべき令和の時代が、
その字の通り、麗しく、のどかけく過ぎて行きますようにと
祈らずにはいられません。