こんちわ、CHOKKOです
桜も終わって、そろそろ新緑の季節ですが、如何お過ごし?ブログ再開したものの、なっかなか更新できないでいます。
なんせ、スマホはおろか、今時携帯も持たしてもらえないので
思いついた時にササッと更新できないんですよねぇ。
さて本題
■滋賀と云えば鮒ずし…なのか?
テレビとか見てると、バラエティ番組なんかで、たんまに滋賀が
取り上げられることがあると、決まって話題にされるのが(毎回ではないが)
滋賀の伝統食、『鮒ずし』
たいてい、強烈なにおいの個性的な食べ物 的に紹介され
挙句には、芸能人や、芸人に試食させる時は、罰ゲームの
ような扱いに終始されている。なんか残念な食べ物的な
紹介がされていて。毎回見かけるたびに不愉快です。
■確かに臭いよ
確かに、臭いは発酵食品だから臭いです。
(私らは慣れてるのでそんなでもないですが)
でも、臭い と云うなら、クサヤ干物も、ドリアンも、
スエーデンだかアイスランドだかの、ニシンの塩漬けを発酵させた
で(パンパンに膨らんでる奴)も臭いのに、
なぜ、滋賀の鮒ずしだけがやり玉に挙げられて(臭い食品特集とかは別)
こんな、罰ゲーム的扱いを受けて笑い物にされなくてはいけないのか。
■言っとくけど、腐った魚じゃないから
戦国時代に、確か織田信長が、徳川家康をもてなす宴を開いた時に
明智光秀が、鮒ずしとか出して、叱責されたとか云うエピソードが
有った気がしますが。(間違ってたらスンマソ)
今でも、あれ、腐った魚だと思ってる人いるんではないでしょうか?
あれね、あたしぐらいの年寄り世代だと、子供の頃は各家庭(全家庭とは言わん)
で、手作りで作ってたんですよ、今と違って、鮒(二ゴロ)も簡単に手に入ったし
お漬物(ぬか漬け…あたしらはどぼ漬言いますが)みたいな感覚で
家で作るものでした。うちでも、親父が作ってたので、その工程はよ~く
見てました。
■水で発酵を制御する、高度な発酵食品
鮒ずしってのは、腐った魚に若干似てるけど(笑)似て非なるもの
それはそれは、手間と高度な発酵制御技術を要する食べものなんですよ。
詳しい作り方は今の時代ググるっての?検索したら出てくるだろうから
簡単に説明すると
1-鮒を塩漬にする まず、うろことって、えらの穴からえらと浮き袋
内臓などをとった鮒を塩漬けにする(塩切りブナ)
このとき、鮒の水分が湧き出てくるから、これは捨てる
2-ご飯を鮒に詰め塩して、ご飯-鮒-ご飯と樽に交互に重ねて蓋と藁座布団
の上から重しする
このとき重しは蓋が水平にになるように調整
3-ごはんがしんなりと樽の底に沈んできたら、冷たい井戸水を樽に張って
鮒の温度が上がらないように、毎日水を替える。
鮒ずしを作ってるのはご飯を餌として繁殖培養される乳酸菌、
鮒ずしは乳酸発酵食品なんですよ、今はやりの。
そのため、温度が上がると発酵が進み過ぎて、すっぱくなる以外に
手を抜くと、それこそ、腐った魚ができてしまう!
もうね、ギリギリのところで発酵制御しないと出来ない
すんごい手間のかかる食品なんです
あたしは、子供の頃から、あの大変さを見てきたので
昨今の、『鮒ずしと云えば罰ゲーム』的風潮に憤ってるんです。
きのう4月14日も某局の滋賀の健康長寿県ぶりを紹介する番組で
好意的に紹介してくれたのは良かったけど
結局は、くせー だの批判するコメントが多くをしめた状態で
コーナーが終わりましたが(おいしいというタレントさんもいたけど)
…結局こうなんだな、と。至極残念
■当たり外れがはげしい
まぁね、嗜好品なんだから、味に関しては好き嫌いが分かれて当然
また、臭いはきついですよ。
でも、鮒ずしって、各家庭、各お店で全然味が違うんですよ。
野菜のお漬物と一緒で浅漬けが好きな人もいるし、ぐっと寝かす
すっぱーい味のお店もある。
でも、ひとつ言えるのは、ちゃんと管理された鮒ずしって
そんな異常に臭くないんです。
特にプロの作ったのは。
だから、臭くてたまらんってやつは、先述の発酵管理(衛生管理)が
行きとどいていないものなのかも知れません。
あとね、グルメ番組とかで、『鮒ずし茶漬け』が初心者にも
食べやすい…て紹介するの見受けるのは、どうでしょう
あたしに云わせると、あれは返って臭いが強くなる気がするんですが
あたしゃ、お店でこれ食べたこと無いんで、お店で出てくるのは
家庭でするのとは違うのかも。
それと、鮒ずしには、発泡飲料(ビールとかチューハイとか)は合いません
げっぷがエライことになるす(笑)
やっぱ日本酒とか、ウイスキーとかワインとかかな
(あくまで個人の感想です)
■結論
とにかく、マスコミは鮒ずしと罰ゲームをセットにするのはやめろ。
好きな人は好きでいいし、嫌いな人は嫌いで良い、それは尊重する
滋賀県人でも食べられない人沢山居るからね
それに、今や高級品です。
若い人は、祭りや、正月に食べる機会も減ってしまって、ますます
希少な食べ物になっていくでしょうけど
でも近江の大事な伝統食品です
もう少しリスペクトよろしくお願いしたい。